白蟻の調査が無料でできるカラクリと業界の裏側 岐阜
現在の白蟻業界では、床下の調査が【無料】というのが主流になっています。
お金が必要ないのですから、お客さまにとってはありがたいことです。
しかし、なぜ調査が無料でできてしまうのでしょうか??
ここではそのカラクリをご説明します。
私たち白蟻技術者は、調査をするためには以下の内容を実施する必要があります。
①交通費や人件費をかけてお客さま宅へ伺う。
②床下へ潜るために着替て照明などを準備して、床下に潜ったら、ホコリまみれになり土まみれになり、これまでの知識、経験、技術をもって床下を調査する。
③終ったらデジカメの画像等を見ながらご説明し、場合によっては書面を作成してお渡し。
④そしてまた交通費を使って会社へ帰る。
移動時間にもよりますが、これだけ全てを完了するのに軽く3時間以上はかかります。
これだけの時間と技術を費やした作業を【無料】でやるというのは、
お医者さんが、患者さんのお宅に往診して、診察して、何か悪い病気なのか?それとも特に悪いところはないのか?を無料で診断してあげるようなものです。
お医者さんで例えると非常に違和感があり、「冗談でしょ?」と思いますが、白蟻業者ですとそうでもありません。
でも同じことです。
では白蟻業者はこれを無料でやって、どうやって会社は利益を上げるのでしょうか?
3時間以上の時間と技術を費やして、この時点で会社は既に赤字です。
この赤字分を回収して、更に利益を上げなければいけません。
回収しただけではプラマイゼロになっただけです。
その方法は、その後の白蟻予防作業や駆除作業で、大きな利益を乗せているからです。
カラクリはこうです。
例えば1日に3軒といった具合に、取りあえず無料調査でたくさんのお客さま宅を訪問します。
そしてそのうちの1軒でも契約してくれれば、それで十分に元が取れるというわけです。
そうでなければ【無料で調査した費用】を回収できません。
その会社にもよりますが、一般的な白蟻業者は1軒の白蟻予防や駆除費用で、軽く10万円以上、多いと20万円以上を請求してきます。
そしてそのうちの原価はせいぜい30%ですので、請求額が10万円であれば7万円が利益になり、20万円では実に14万円が営業利益になっています。
つまり、暴利を乗せて回収するから【無料点検】という離れ技が成り立つのです。
これがお医者さんで例えますと、無料で診断してあげて、【病気の治癒や予防】として膨大な利益を乗せてお薬を売りつけるようなものです。
そうしないと成立しませんよね?
お金の流れを考えれば、必然的にこうなります。
無料点検が悪いとは言いませんが、お客さまにご請求する金額は適正であるべきだと考えます。
お客さまは、現在の白蟻業界の高額な費用が【これくらいかかっても仕方ない】と思っていらっしゃる方が非常に多いです。
これがまた白蟻業者が値下げをしない(適正な価格を設定しない)大きな要因となっています。