ベタ基礎はシロアリの予防に効果あり 愛知、岐阜
ベタ基礎は、それだけでベタ基礎ではないタイプ(床下が土の布基礎)に比べて、シロアリに対しての予防効果があります。
それは単純に床下に侵入されにくいからです。
(100%ではありませんが、とにかく有利なのは確かです=防蟻性能が高い)
新築予防でのベタ基礎への穿孔処理は、まず工務店が嫌がります。
※穿孔処理とは、わざわざコンクリートにドリルで穴を開けてそこから地中の土に薬剤を注入するという方法です。
せっかくのコンクリの防御壁に穴をあけるのです。
見栄え、ベタ基礎への振動、穴が残ることなど何一ついいことはないと、工務店は考えます。
※実際、そうした工事ができないことをわかっているからこそ、例えば白対協(日本しろあり対策協会)はベタ基礎表面への吹付けを「土壌処理とみなす」などという事になるのです。
※白対協は、床下が土ではなくベタ基礎の場合でも、コンクリートに薬剤をまけば、「土(土壌)処理したと見なす」と言っているのですが、よく考えれば、実はあまり意味のない行為なのです。
しかもイエシロアリがベタ基礎の直下に生息していた場合は、ベタ基礎の穿孔部分がすべて侵入ポイントになります。
穴をコンクリートで塞いでも、ベタ基礎の裏から見れば穴は空いているので、あとからコンクリートで塞いだ部分は簡単に突破します。
※「ベタ基礎の裏から見れば穴は空いている」とは、例えばベタ基礎の厚みが30cmだとすると、そこに穴を開けて、上からコンクリ―トで埋めても、所詮は上からコンクリートを流しているだけなので、もとどおりの30cmの厚みにはならないですし、業者も床下から見て穴が埋まってればOK、という認識ですので、埋めた厚みが10cmくらいだとすると、地中側から見ると、そこは20cmもの窪みになっていることになりますね。
シロアリは窪みや、亀裂、すき間といった空間を好みますので、必ずそこから侵入しようとします。
ベタ基礎では、配管部も含めて地下からの貫通部を作らないことこそがシロアリ対策です。
「穿孔する間隔は 1m を標準とした場合、1 孔当たり 3~5リットルを標準とする」
とするしろあり対策協会の仕様書は、現場を知らない発想です。
地中の梁や配管の部分があって、ドリルで穴を貫通させることはできません。
また、注入した薬剤がどのように広がるかはわからないので、どうしても大量注入になりますが、実際は注入しようとしても思うように入っていかないことが度々です。
現場では薬剤が入らなくてもやったようなふりをして終わってしまうこともよくあることです。
ということで、せっかくシロアリに対しての防御性が期待できるのに、無意味な薬剤散布のために、自分からわざわざシロアリの突破口を作りにいっているのが、昨今のシロアリの生態や施工を理解していない業者なのです。